照明の増設工事を考えている人に向けて工事費用の相場や、工事にかかる時間を解説します。工事会社に取り付けを依頼せざる得ない照明器具の種類も分かります。

まずは照明器具の増設をプロに頼むべき理由から見ていきましょう。

自分で設置するよりもプロに依頼したほうがいい理由

照明の増設工事は手軽にできるキットなどが販売されているので、個人でも取り付けられるケースは多くあります。
必要なものはキットに全て含まれているため、取扱説明書を読みながら1時間ほどで取り付け工事が完了するでしょう。

しかし、配線工事が必要になる場合は個人の手には負えません。

照明を取り付ける金具が無い場所や、配線が済んでいない場所に増設する場合は電気工事士(第二種)の資格を持ったプロに依頼する必要があります。

資格を持たないものが配線工事をした場合、法律に背くことになるため3年以下の懲役か3万円以下の罰金が科せられるでしょう。

また、配線を素人が扱うと感電する危険性があります。
最悪の場合、身体に重大な後遺症が残るので、配線工事を素人が行うのはおすすめできません。

実績あるプロフェッショナルに任せましょう。

電気工事を依頼しないと増設できない照明器具の種類

照明器具のなかには、増設の際に新たな配線を設置する必要があるものがいくつかあります。
いずれも取り付け工事の費用が高くなるため、自分の望む照明が該当しないか確認しておきましょう。

工事を依頼する会社とのやり取りもスムーズになります。

シーリングファン型

照明器具が取り付けられたシーリングファンです。
室内の空気を効果的に循環できるライトです。

吹き抜け構造の家屋などに取り付けるケースが多く見られます。
このタイプの照明器具を取り付ける場合、天井に補強金具の設置が欠かせません。

ペンダント型

ペンダントのように天井から吊り下げるタイプのライトです。
オシャレな製品が多く、部屋に個性を持たせてくれます。

設置するなら室内の家具と馴染むものを選びましょう。
配線との接続形式が電源と直接つなげる方式を採用するので、プロによる配線工事が欠かせません。

キッチンや洗面台に設置する照明

キッチンや洗面台など水回り近くに設置する照明には防水加工を施す必要があり、取り付けには経験が必要になります。
誤った施工は漏電の原因となるので、DIYは厳禁です。

ブラケットタイプ

門燈のように壁から飛び出している照明器具がブラケットタイプです。
特定の狭いエリアだけを明るくするために利用されます。

このタイプも配線との接続が直接方式になるため、素人には扱えない品物です。
さらに壁の素材によっては適切に補強する必要もあります。
専門業者の力に頼ることになるでしょう。

埋め込みタイプ

埋め込みタイプは天井をくりぬいたようにして取り付ける照明器具です。
天井に穴を開けてから、直接方式で配線とつなげる必要があるため、電気工事士に設置を依頼する必要があります。

「工事内容別」照明の増設工事の費用相場

照明工事の費用相場は工事内容によって異なりますが、総額は約5,000円程度～約30,000円程度です。
配線工事や電源の設置が済んでいる部屋に取り付ける場合は取り付け工事のみとなるので5,000円程度で済みます。

配線工事が必要な場合は追加で3,000円程度、状況によってはコンセントやスイッチなどの配線器具の交換や増設が必要になるのでさらに5,000円ほど費用が加算されるでしょう。

取り付ける照明によっても工事費用は変わってきます。
シャンデリアなどの大型照明は補強工事が必要になるので、ダウンライトのような簡素な照明よりも10,000円ほど高くなります。
電気工事の知識が無い方が工事費用を計算するのは難しいので、電気工事会社に見積りを出してもらうことをおすすめします。

なお、照明を電気工事会社から購入する場合は、さらに照明機器の費用が上記の料金に追加されます。

照明を増設する電気工事は何時間かかるのか

すでに配線やコンセントが設置されている部屋や場所に照明機器を増設する工事は、比較的短時間で終わることが多いです。
増設する照明の数や、照明の種類によって差があるものの、工事時間は概ね1時間ほど～2時間ほどで収まります。

配線が済んでいない場合や、コンセントを増設する必要がある場合はさらに30分程度～2時間程度必要になるでしょう。

時間がかかるケースは古い日本家屋に照明を増設する場合です。
増改築を繰り返した家屋は配線が複雑になっている傾向があるので、その解析も含めて工事に時間がかかります。

自宅の配線に関する資料がなければ、さらに工事は長くなるでしょう。

照明を増設する電気工事の依頼で気をつけるべきポイント

初めて照明増設工事の依頼をする方は、いくつか注意すべきことがあります。
なるべく安い費用で、満足できる仕上がりにしてもらうために気をつけるべきポイントを解説しましょう。

照明増設工事の実績がある会社を選ぶ

依頼するなら照明増設工事を数多く請け負った実績がある会社を選びましょう。
実績がある会社は段取りがスムーズなので工事時間が短いです。

慣れているので仕上がりの美しさも期待できます。
とくにお客様を迎える部屋に豪華な照明を増設する場合は、時間がかかっても実績重視で工事会社に任せるべきでしょう。

また、実績豊富な会社だと現場を見ただけで工事にかかる時間や、工事手順を詳しく説明してくれます。

予算に合わせた照明を選ぶ

電気工事会社に取り付ける照明の発注も含めて依頼すると、相場よりも高い価格で照明器具を購入することになりかねません。
割高な照明器具のために工事費用が高額にならないよう、照明は自分で用意することをおすすめします。

相見積もりなどで料金を比較する

1社にお願いするだけでは妥当な工事費用なのか判断がつきません。
いくらか費用がかかっても複数の工事会社に見積もりをお願いして、費用を比較しましょう。

価格交渉を有利に進めることができます。