「スペシャリスト」ビルの電気点検で活躍する専門職を紹介!
ビルは、保安規定によって定期的に電気設備の点検を行っています。
これは、家庭用の電源と異なり、高圧電流を使用し、それを電子機器などでも利用できる低圧電流に変換する設備を持っているからです。
そういった設備で電気トラブルが発生した場合、火災をはじめ深刻な災害が発生する危険性があります。
この災害や危険性を回避、予防するために行われるのが法定点検ですが、法定点検には多くの場合、専門資格を持った電機関連の専門職の方々が活躍しています。
今回は、ビルの法定点検で活躍する専門職にフォーカスして解説していきましょう。
どのような専門職がビルの電気設備の点検を担っているのか
ビルはその規模によって、工場などの事業所と肩を並べるだけの設備と言えます。
そんな設備で使用する電気の量や電圧は、家庭用のそれとは比較になりません。
このような特徴を持つビルの電気設備の点検を担っているのは次の資格の方々です。
1・電気工事士
2・第三種電気主任技術者
3・認定電気工事従事者
4・電気工事施工管理技士
5・消防設備士
6・エネルギー管理士
全ての資格を持っている人が点検に当たっているわけではありませんが、多くの場合このうちのいずれかの資格を持った専門職の方がビルの電気設備の点検を担っています。
この6つ資格について、それぞれ解説していきましょう。
メインとなって点検業務にあたる電気関連資格3種
ビルの電気設備の法定点検でよく見かける資格が電気工事士、第三種電気主任技術者、そして認定電気工事従事者の3つの専門職です。
電気工事士
ビルだけでなく住宅でも電気工事を行う専門職で、点検でも多くの業者が取得している資格です。
基本的にこの資格がないと電気工事はできませんし、ましてやビルの電気関連の業務はできないといえるでしょう。
この電気工事士の資格は第二種と第一種の2種類があります。
第二種は低圧の電気工事を扱える資格で、第一種は高圧の電気工事が扱えます。
ビルの規模によりますが、大きなビルであれば、第一種の電気工事士の方は、必ず点検チームの一人にいるはずです。
いずれも筆記試験だけでなく技能試験が課されており、第一種については資格取得の条件として3年以上の実務経験が求められています(満たなくとも受験は可能)。
第三種電気主任技術者
ビルやマンションにおける受変電設備の維持管理、そして運営を行う技術者です。
まさにビルの法定点検の専門家ともいえる資格といえるでしょう。
電験とも呼ばれる職種で、電気設備の保安監督者として、建物ごとに1人選任しなければいけない資格です。
つまり、ビルの電気設備の点検で必ず一人必要なのが、この第三種電気主任技術者になります。
第三種というように、実は第二種、第一種の資格も存在し、それぞれ扱える電圧が異なります。
今回紹介する第三種電気主任技術者は、それらの中でも最も少ない電圧の管理が許可されている資格で、50,000ボルト未満の電気設備および5,000キロワット未満の発電設備を扱える点が特徴です。
ちなみに非常に巨大なビルになると、それ以上の電圧になるので170,000ボルト未満まで扱える第二種電気主任技術者が登場します。
第一種クラスになると、発電所や変電所といった特殊施設の管理になるので、ビルの法定点検ではみることがほとんどないでしょう。
認定電気工事従事者
第二種電気工事士の業務内容をベースに第一種電気工事士の業務内容の一部ができる資格です。
取得している方はビルのような高圧電流を引き込んでいる施設での工事ができるようになります。
実務経験のある第二種電気工事士や実務経験が足りない第一種電気工事士試験合格後に実務経験の足りていない方が取得している資格です。
これら3つの資格を持っている方が電気工事関連の資格として電気設備の点検をしています。
このほかにもあるビルの電気設備の点検でみられる専門職
電気工事や管理に直接携わる資格として、先ほど三種類の専門職について解説しました。
ビルの電気設備の点検では、次のような3種類の専門職の方も参加することがあります。
電気工事施工管理技士
電気工事施工管理技士は、電気設備の施工を管理する専門職です。
主に修繕や各種電気工事において施工計画の作成を行ったり、工事の管理自体を行っています。
こちらも1級と2級があり、2級は工事の受注金額が少なめです。
点検を請け負っている建設会社の関係者で取得している方がいます。
実際に営業所ごとに1人、施工管理技士を選任する必要があり、営業所になくてはならない存在です。
消防設備士
消防設備士は、電気設備と密接な関係がある火災報知機などの消防設備を点検する専門職です。
電気設備の点検時に一緒に消防設備の点検も実施しているため、消防器具に詳しいこの専門職の方が活躍しています。
資格自体は第1類から第7類に分かれていますが、電気点検と密接な関係がある資格は、火災報知機を扱う第4類と漏電火災警報器を扱う第7類が求められます。
それぞれに甲種と乙種があり、乙種は点検と整備のみ、甲種は設置工事も可能です。
いずれかの資格を持った消防設備士の方が点検でも活躍しています。
エネルギー管理士
エネルギー管理士は、国に提出する使用計画や報告書を作成する専門職で、どちらかといえば点検業務というよりも電気設備の運用を支えるポジションの専門職です。
しかし、近年は消費エネルギーを削減する動きが盛んなことから、電気設備の点検にも関わります。
直接点検ができる資格ではありませんが、他の資格と併用して利用している方もいます。
このように電気工事関連の専門職以外の方も点検に携わっているケースは少なくありません。
まとめ
ビルの電気設備は規模が大きいため、専門職による点検が定期的に行われています。
それらの方々は無資格ではなく、きちんとした電気設備関連の資格やエネルギー、消火設備といった分野の資格を持っている方ばかりです。
もし、ビルの電気設備点検をしている方を見たら、どんな資格の方なのかイメージしてみるのもいいのではないでしょうか。
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